羽海野チカ作品の名シーン集
ハチミツとクローバー

《名シーン》ツンデレ森田さん / 『ハチミツとクローバー〈1巻〉』第2話

ハチクロの名シーン・名言集

;”>このブログでは、羽海野チカさんの漫画から、お気に入りの名シーンや名言集を紹介しています。

;”>今回紹介する名シーンは、『ハチミツとクローバー(ハチクロ)』の1巻の第2話から、森田さんのツンデレな性格が垣間見える瞬間です。

ツンデレ森田さん

森田さんが、最初にはぐちゃんと出会ったとき、森田さんは、まるで小学生の男の子が好きな子に意地悪をするように彼女が嫌がることをします。

たとえば、はぐちゃんを妖精のコロボックルに見立てて写真を撮影したり、むりやり粘土板で足型をとったり、キノコの椅子に座らせようとしたり(挙句、その写真をネットに掲載!)。

こうした意地悪にすっかり怯えたはぐちゃんは、森田さんを拒絶し、逃げ回るようになります。

あるとき、森田さんは、はぐちゃんの足型のペーパウェイトを持ってきてぶっきらぼうに「コレやる」と言います。

でも、はぐちゃんは森田さんにトラウマを抱いていたせいで、手当たり次第に持っていたものを投げつけ、拒否反応を示します。

そのはぐちゃんが森田さんに投げつけた物の一つにあったのが、はぐちゃんの「はぐノート」。

このノートには、服やサンダル、バッグなど、はぐちゃんが欲しくても値段が高くて買えないものが切り抜いて貼ってありました。

そして、森田さんが出稼ぎ(森田さんは不定期で謎の出稼ぎに出向き、なぜかお金をたくさん持っていました)に出てから、約10日後のこと。

森田さんは、仕事で疲れ切ってふらふらの状態でブランドショップに入り、足型に合うmiumiuのミュールを購入。

みんなの前に姿を現すと、はぐちゃんに一言「やる」と言ってミュールを手渡し、床に倒れこむように眠るのでした。

; font-size: 12px;”>羽海野チカ『ハチミツとクローバー〈1〉』より

感想

学生時代にハチクロを読んだぼくは、森田さんへの憧れを持っていました。

自然体で、才能豊か。だからと言って表面に出る部分は決して重苦しくなく、愉快なのに、ときどき見せるきりっとした真剣な表情が格好いい。

こういう先輩が近くにいたら、竹本くんが焦るのも仕方がないと思う。きっと自分の足りない部分を突きつけられる気がするのでしょう。

しかも、竹本くんにとっては森田さんは恋のライバルでもあり、はぐちゃんと森田さんは、自分の知らない深い世界を共有しています。

普通には馴染めず、異端にも追いつけない、「普通の、普通じゃないひと」、というのが居場所がなくて一番辛かったりします。

それにしても、作者の羽海野チカさんは、『ハチクロ』で竹本くんのような天才になれない青年の葛藤を描きながら、『3月のライオン』で天才の葛藤を描くのだからほんとに凄いなと思います。