『平成狸合戦ぽんぽこ』のモデルは高畑勲、宮崎駿の両監督
;”>画像 :『平成狸合戦ぽんぽこ』
ジブリ映画『平成狸合戦ぽんぽこ』は、主人公のタヌキたちが、故郷である多摩丘陵を守るために変身術「化け学」を駆使し、開発を進める人間たちと闘う物語です。
登場人物のタヌキたちにもそれぞれキャラクターの名前があり、以下のようなメンバーが登場します。
正吉
権太
ぽん吉
鶴亀師匠
おろく婆(ばば)
清左衛門(せいざえもん)
おキヨ
玉三郎
実は、『平成狸合戦ぽんぽこ』の主要なキャラクターにはモデルが存在します。
もともと、この作品を製作するに当たっては、『紅の豚』をつくった宮崎駿監督の「豚の次は狸だ」という台詞が大きなきっかけになりました。
評論家の岡田斗司夫さんは、このぽんぽこ製作にまつわるエピソードについて、宮崎駿監督が自分を豚に模して描いた『紅の豚』を制作したのだから、高畑監督もタヌキに模して自分を描くべきだと言って制作したものだと説明します。
つまり、これは高畑勲監督自身をモデルにしたタヌキの物語でもあるのです。


プロデューサーで盟友の鈴木敏夫さん曰く、主人公の正吉のモデルが高畑勲監督自身。
特攻を仕掛けた権太のモデルが宮崎駿監督。
その他のぽんぽこに出てくるキャラクターたちも、みんな東映動画時代の彼らの仲間たちをモデルにしていました。
そして、どのキャラクターも、誰が誰をモデルにしているか当事者には分かるように作ってあったそうです。
だからこそ、初めて試写を行なった際に、高畑監督と鈴木さんと宮崎監督と三人で並んで観ながら、最初から最後まで宮崎駿監督は涙を流していたと言います。
鈴木さんは、その涙の理由について「映画の中に自分たちの青春を見たんでしょうね」と語っていました。